2023 → 2024

2024年が始まりました。まずは能登半島地震により犠牲になられた方にお悔やみを申し上げると共に、被災された皆様へのお見舞いを申し上げます。

例年とは違う年明けでした。元日、2日と続いた悲しいニュースに心が沈むのを感じつつ過ごしていたら、3日の夜に発熱。検査をしたらなんとコロナ陽性でした。ようやくいつもの調子に戻ってきたので、2023年を振り返りつつ2024年の抱負(というにはざっくりとしすぎなメモ)を書いておこうと思います。6つのテーマです。


つれづれ

昨年の10月から12月まで、長いお休みをいただいていました。こんなチャンス一生ないかもと思いやってみたのが、今まで訪れたことのない県を旅するということ。実現するのか自分でも半信半疑だった日本国内徒然の旅、お天気にも恵まれ心底楽しんできました。

あまり国内旅行をした事がなかったので、デザイナー的な視点での学びもあれば、いち日本人として思ったことも。現在、写真と日記をウェブサイトに書き溜めています…が、まだ1日目までしかまとめ終わってない。このサイト作るのにまた1年くらいかかりそう。ちょくちょくアップデートしていきます。

情報発信の仕方

もう長らく自分の中で我慢の限界を超えているこの問題…情報発信するSNSと、少し長めの記事を投稿するプラットフォーム(現在はMedium)を見直したい!

特に不幸が続いたこの年明け、X(旧Twitter)に湧いてでてきたインプレッション稼ぎのアカウントには心から辟易。また、政治や社会問題に関する投稿も、事実誤認やらミスリーディングやら、さらには、議論をすればいいだけなのに個人攻撃、誹謗中傷投稿が多いのも心が削られる。そろそろ本気でxとさよならしたい。

一応、去年始めてみたのがBlueskyです。正直もう新しいSNSはいらないかな…と思っていた部分もあったのですが、「分散型」という言葉に惹かれて少し使ってみることにしました。

まだ始まったばかりで、人も少ない。なんでもかんでも機能が用意されているわけでもない。それでも、いいねやフォロワー数狙いじゃない、Twitterが始まった頃のような日常のただの呟きが時系列通りに並ぶ体験は、今となっては逆に新鮮。足りない機能があったら思いついた人がどんどんツールを作って公開する文化も嫌いじゃない。そのうち自分で選んだサーバーで自分のコンテンツを管理できるようになったら、またオープンで自由なネット空間が戻ってくるのかも。

そんなことを考えているとMediumも畳んで、Wordpressに回帰しようかなぁなんて気持ちも膨らんでくるのですよね…。この記事も迷ったけど自分のWordpressに置くことにしました。

Web3というと、まだNFTや暗号資産などどちらかというと特定の分野に興味がある人たちの間でしか盛り上がっていない気もします。ですが、ネットを使う全ての人に関わるような形で「データの所有の仕方」が変われば、それはインターネットという空間にとって大きな転換期になるはずです。ソーシャルメディア、という小さなステップでも、今年は早く本格的に「分散型」を体験できないだろうかと楽しみに感じています。

AI

去年のテック系の話題はAI一色でしたね。私の中ではまだ、悪用される未来への心配の方が強いのですが、当然AIによってどんな体験設計が可能になるのかなど、ポジティブな興味も持って追いかけているテーマです。

その中でも特に去年、思考にいい刺激をくれたのは、Zen2.0というイベントで聞いた三宅陽一郎先生の東洋的AIというお話でした。言語を重視する文化であり、AIも言葉から学ばせる、という手法を取る西洋に対し、環境と身体があって初めて知能が機能すると考える東洋。身体が無くても本当の知能足り得るのか?攻殻機動隊などが好きな方にはお馴染みのお話なのではないでしょうか。

生成AIで素晴らしい絵が描ける、とかよりもそういう哲学的な側面の方が気になってしまう…。デザインの文脈でAIを捉える場合にも、身体性について忘れずに考えていきたいと思っています。

デザインの脱植民地化

昨年始めに、Spectrum Tokyoで記事を書き、年末のカンファレンスでは登壇させてもらったテーマ「デザインの脱植民地化」。深く大きな話題でもあるので、少しずつ学びながら言語化しながら、実際自分には何ができるのか考えています。

植民地という言葉が入ってくるとどうしてもイメージが固定されてしまうので、「みんなのものに」という言葉を使いました。特定の人たちの特定の人たちによる特定な人たちのためのものではなく、デザインは様々な人達の様々なニーズに向き合う活動であってほしい。そのためには「デザイン」の定義が広がらないといけないし、関わる人がもっと多様な視点を持たないといけない。

私のデザイナーとしての次のステップのテーマはしばらくこの分野になりそうです。自分の活動が届く範囲なんて限られていますが、少しずつ波が広がる事を期待して、今年もこのメッセージを発見し続けていきたいと思います。

にゃーん

さて、少し仕事とは関係ない話を。2022年の12月、我が家では2匹目の猫をお迎えしました。

A grey yawning British shorthair cat

2023年の前半はこのやんちゃな新しい家族との生活に慣れるのにてんやわんや…!覚悟はしていましたが、1匹増えるだけで家のレイアウトやルーティンなど、今までうまくいっていたことがうまくいかなくなる。しかも、お迎えする前に予定していた配置など、子猫はお構いなし…。先住猫が少し臆病なので、距離感を確認しながらの半年でした。子猫の方(ブリティッシュショートヘア)は先住猫(ベンガル)大好きなのですが、これがまたひたすらの片想い…その関係性が明白な一枚がこちら。

A brown bengal cat and a grey british shorthair cat

今年の目標は2匹で心地よくお留守番してくれることです。

A grey British shorthair cat and a human hand

ちゃんと可愛く撮れてる写真もあります。

着物

去年は、久しぶりに着物を着た年でした!イギリスにいたときはちょくちょく着ていたのに、むしろ帰国してから全く着なくなっており…。理由は自分がサイズアップ(!)してしまったり、若い頃着ていた着物が似合わなくなってしまって、どうにも袖を通す気力が起きなかったからなのですが。現実を直視して、今の自分が心地よく着られるにはどうしたらいいだろう、という事を重点的に考えました。

その結果、調子に乗って初めて仕立てまでしてしまったのですが、これが大正解!自分のサイズで作った着物の着やすさ、しっくりくる感じに感動してしまいました。また、小物や下着も色々新調。サイズだけじゃなくて、夏に暑くならない工夫とか、着付けやすい小物とか、着物という文化も進化しているんですね。もっと早く新しいものを探せばよかった…買い物しまくってしまったので、今年は着ます!もし着物で一緒にお出かけしてもいいよ、という方、ぜひご連絡ください。

A woman in Kimono

最後に…自分は恵まれた生活を送ることができていますが、世界のニュースを見ると心が痛む事が多いです。とにかく今年こそ戦争が早く終わってほしい。

また、日本国内も大変なニュースから始まった2024年ですが、どうか多くの人にとって実りの多い一年になりますように。