従兄弟の死

本当はまだきちんと気持ちが整理できていないのですが、少し前に進む為にもこのポストを書く事にしました。長くなりそうなので、お時間のある方はお付き合い下さい。

先日、従兄弟が交通事故で亡くなりました。励ましのメッセージを下さった皆様、本当にありがとうございます。ショックが強すぎて暫く放心状態だったので、きちんとお返事ができずに申し訳ありませんでした。

従兄弟と私は同い年でした。私達が子供の頃は、彼の2つ上の兄と私の弟、4人で福岡の祖父の家に行っては一緒に遊んでいました。トランプしたり虫取りに行ったり、川で泳いだり、歌って踊ったり、サンタクロースを待ったり、たまにケンカをしたり・・・。最近では田舎が無いなんていう都会っ子も多い中、私達の夏休み、冬休みは絵に描いたようなもので、今思えばすごく幸せな少年時代を過ごしたんだと思います。そんな恵まれた環境で、私達は兄弟みたいに育ちました。

彼はなんだか頭が良くて、数学とかコンピューターとか良く出来てたんだけど、それよりも音楽にのめり込んでるやつでした。小さい頃はピアノが上手で、大きくなってからはバンドでベースをひいて、今でもバイトしながらプロを目指していました。私もいきなり会社辞めて留学したりと好き勝手生きている方なので、彼の生き方はすごく共感できたし応援してもいました。きっといつか夢を掴むのだろうと、私も信じていました。

大人になってからはなかなか会える機会もなかったんだけど、でも時々「ライブ見においでよ」なんてメールをしてくれていました。いつも沢山の友達に囲まれてるカッコいいバンドマンでした。彼の友人達に「従兄弟!?仲良いんだね!」なんて言われて、嬉しく思った事もありました。私がイギリスにきてからは、それこそ全然会えなかったけど、「疎遠」になったなんて一度も思った事はなかった。会えなくても私達は仲のいい家族だったから。

彼が亡くなったという知らせを聞いた時は、正にハンマーで頭を殴られた感じがしました。嘘に決まってる。嘘であって欲しい。ツイートはしたものの、それから私の頭の中はぐちゃぐちゃでした。残念ながら帰国する事はできず、いつもと同じ生活のまま現実を受け止める事になりました。心配した同僚が、「少し休むか?」と聞いてくれましたが、むしろ家で1人になる事の方が怖くて、毎日会社に行きました。

幸か不幸かこのところものすごく忙しく、仕事をしている間は忘れる事ができましたが、いつもより集中力がなく英語の聞き間違えも多くて、仕事が終わるとものすごい脱力感で、スタジオを出た瞬間に彼の事を思い出し、小さい頃の思い出とかが溢れ出して来て、電車の中でもおかまい無しに号泣しながら帰りました。

こういう時って本来なら、親戚で集まって、葬儀の準備をしたり、一緒に泣いたりしながら少しずつ現実を受け入れる準備をするのだと思うのです。だから、帰れなかった私にとっては辛い思いや痛みの行き場がなくて、息が詰まるような気分がずっと続いていました・・・というかまだ、続いています。

たった1週間ちょっとで思い出しきれるような思い出の量ではなくて、毎日のように「あぁこんな事もあったなぁ」なんて思いながら、また涙が出てきます。これからもずっといつでも会えると思ってた。お互いしわくちゃのおじいちゃん、おばあちゃんになっても、家族としてやっていくんだと思ってたんです。日本に帰ってももう彼がいないなんて、信じられない。

でもいつまでも泣いていたらきっと「何まだ泣いてんだ」って言われちゃいそうだから、明日から少しずつ前に進みたいと思います。お葬式にも行けなくて申し訳ない気持ちで一杯だけど、もし今一言だけ彼に言葉が届くのなら・・・とにかく「ありがとう」と伝えたいです。

楽しい時間をたくさんありがとう、そしてお疲れ様。ゆっくりと休んで下さい。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください